パン屋
パン屋を開業するには、準備しなければならないものがいくつもあります。
その中でも特に重要度の高い機器を3つピックアップしてみました。

ホイロ

ホイロとは、パンを作る過程で最終発酵を行う際に使用するため、欠かすことができません。パン屋を開業したい人であれば、業界用語として必ず知っていると思います。

発酵に欠かせない機器

パンは温度が30度から40度前後、湿度が70%程度のホイロで生地を発酵させていきます。

発酵が進むことによって生地の温度は上昇していき、生地の表面が乾きやすくなります。
発酵させるには湿度が必要なため、ここで加湿しなければなりません。
この状態において生地が乾いてしまうと、焼きの段階で十分に生地が弾力を持つことができずに、生地が裂けてしまったり、固くなってしまうのです。

パンをどれだけ美味しく、高い品質で焼き上げるかは、使用するホイロと深く関係しているのです。

また、ホイロには種類があり、メロンパンやフランスパンのように表面の硬いパンの場合は、乾ホイロと呼ばれるホイロを使用することになります。

ホイロの使用と湿度の見極めによって、パンの仕上がりは大きく違いが出ますので、パンを焼くのにホイロはとても重要だと言えます。

どのようなパンを作る場合にも、発酵は欠かせない工程になります。
しかし、発酵には時間がかかるのもまた事実です。

この発酵という段階をどの程度効率よく行うことができるのかが、パン屋にとってとても重要なポイントになります。

モルダー

モルダーというのは、独特の形をしており、パンを効率よく形成するのにとても重要な働きをします。規模の大きなパン屋はもちろん、小規模のパン屋の場合にもとても役立つものです。

生地を圧迫しながらパンをロールする機器

モルダーはローラーのついている形状で、生地に圧力をかけたうえで生地内のガスを抜きます。
そして、生地をロールしていく機器になります。

機器上部から生地を入れていき、ベルトでロールをしつつ空気を抜き、中央部分の受け皿に生地が出てきます。

食パンなどのような生地から、棒状に成形したい生地まで非常に細かくサイズや幅を調整できるので便利です。

もちろん、この作業は手でも行うことができるのですが、ガス抜きを同時にできるというのは大きなメリットになります。

オーブン

オーブン

パンを作るうえでは、オーブンは絶対に欠かすことができません。

デッキ型オーブン

デッキ型のオーブンであれば、200度の温度設定だとしても上火と下火の強弱を微調整することができますので、上と下とで火力を変えられます。

さらに、火の強さを同じにして焼くことももちろん可能ですので、焼き上がりの状態を微調整することができます。

高さのあるパンを焼く場合には、上火を強くし過ぎてしまうと表面が焦げてしまうこともありますが、上火と下火とを調節することで、パンの表面と底面を均等に焼き上げることができるのが魅力です。

また、表面はこんがり焼き色をつけて、底は色をつけないというパンもありますが、そういった色の調整の良し悪しもオーブンの機能がとても重要なポイントになります。

熱風循環式オーブン

オーブンには熱風循環式のコンベクションオーブンもあります。

オーブン全体が均等な温度になりますので、全体が均等な色になり、同じ生地の色のパンを作ることができます。

ただ、表面の色と底の色とを変えたいような場合には、全体の温度が均等になると求めている仕上がりにすることができないので、その場合にはデッキ型のオーブンの方がオススメです。

パンを焼くうえで絶対に欠かすことができないオーブンですが、種類も違えば長所もまた異なります。

このように、パンを作る過程において、ホイロとモルダーとオーブンは欠かせないものです。使用するべき機器が変われば、出来上がるパンも代わります。どのようなパンを焼きたいのかを、まずは十分に考慮してから機器を選びましょう。

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